【バイク】クロスカブの中古価格が30万円超え!? なぜカブだけ値上がりが止まらないのか?

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クロスカブ中古が30万円超え!? なぜカブだけ値上がりが止まらないのか

どうも、けすけ|バイク跨って写真撮る人(@keeesk7)です。

 

最近「クロスカブの中古市場が高騰している」という情報を聞きました。
実際ここ1〜2年で価格はじわじわと高騰し、今では走行1万kmでも30万円超えの個体も珍しくないのだとか!?
でも、通勤用で人気のスクーターの方が高騰しそうなのに…なぜ“クロスカブだけ”がこんなに注目されているのか?
今回は、「クロスカブ高騰の理由」と、スクーターとは異なる“高騰の背景”をデータから読み解きます。

クロスカブってどんなバイク?(まずはサクッと)

スーパーカブ直系の信頼性をベースに、ちょいオフ寄りの外装と足まわりで 「街乗り+林道やキャンプ道」を気軽に楽しめるモデル。取り回しが軽く、積載もしやすいので 通勤・通学〜週末レジャーまで一本化したい人に刺さります。

クロスカブ110|主要諸元を表示(タップ)
項目 内容
車名・型式 ホンダ・8BJ-JA60
全長×全幅×全高(mm) 1,935 × 795 × 1,110
シート高(mm) 784
車両重量(kg) 107
燃料消費率(km/L)
定地燃費値(60km/h・2名)
67.0
燃料消費率(km/L)
WMTCモード(クラス1・1名)
67.9
エンジン種類 空冷4ストロークOHC単気筒
総排気量(cm³) 109
最高出力(kW[PS]/rpm 5.9[8.0]/7,500
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm 8.8[0.90]/5,500
燃料タンク容量(L) 4.1

※燃費は定地燃費値/WMTCモード参考。実走は条件により変動します。

1. なぜカブが高騰?主な4つの要因

  • ① 需要と供給のバランスが崩れた
    新車供給が遅れ、中古市場の良個体が減少。
    さらにキャンプやツーリング需要の高まりで、クロスカブに再評価の波が訪れました。
  • ② 限定仕様・旧型へのプレミア化
    クロスカブ110の旧型カラー(例:マットアーマードグリーン)は特に人気。
    モデルチェンジやカラー廃止で「あの仕様が欲しい」という指名買いが発生。
  • ③ カブブランドの安心感
    頑丈・整備しやすい・パーツが豊富という“永遠の定番”。
    古くても壊れないから安心して乗れる」という信頼が中古価格を支えています。
  • ④ 相場全体の上昇+円安の影響
    中古バイク市場全体で約+60%上昇(2020→2024)。
    円安により海外輸出需要も高まり、国内在庫が減っています。

2. スクーターも上がってる?カブとの比較

「通勤スクーターも人気だし、そっちの方が高いんじゃ?」と思う人も多いはず。
実際、PCX125などのスクーターも値上がっていますが、“上がり方の質”がカブとは異なります。

車種 2020年平均価格 2025年平均価格 上昇率 特徴コメント
スーパーカブ50 約16万円 約22万円 +37% 旧仕様プレミア・人気色で上限40万円超も
クロスカブ50 約20万円 約30万円 +50% 限定色・低走行で30万円台後半が増加
スーパーカブ110 約20万円 約26万円 +30% 新車値上げ+中古需要で底堅い
PCX125 約26万円 約36万円 +38% 通勤需要で堅調、プレミア化は薄め
アドレス125 約18万円 約22万円 +22% 通勤車として安定、上昇は緩やか

※データはWebike・Bike-Passion・グーバイクなどの平均値を参考。

💡 比べてわかるポイント

  • スクーターの値上がりは市場全体の底上げが主因。
  • カブはそれに加えてブランド・希少性・指名買いが強い。
  • 同じ30万円でも、PCXは「新しいから高い」、カブは「古くても価値がある」。

こうしてカブ全体の価値が見直される中で、もう一つ見逃せないニュースがあります。
それが「50ccモデルの生産終了」です。

3. 「50ccがなくなる」って本当?

2025年10月末をもって、国内で販売されている50ccクラス(第一種原動機付自転車)モデルの生産が終了する見込みです。
これは2025年11月から施行される新排出ガス規制(令和2年排ガス規制)に起因するもので、メーカー側が開発コストや販売台数の面から対応を断念したため。
つまり「50ccという区分が消える」わけではなく、現行モデルの新車供給が終わるという意味になります。

ホンダをはじめとした各メーカーでは、今後は原付二種(110ccクラス)への一本化が進むとみられています。
そのため、クロスカブ50・スーパーカブ50といった“現行最後の50cc”モデルは在庫限りの希少車となりつつあります。
中古市場ではすでに「新車に近い状態の個体」や「限定カラー」がプレミア価格化しており、今後もこの傾向は続くと予想されます。

さらに、50ccクラスは“手軽さ”と“維持費の安さ”が魅力だったため、通勤・通学ユーザーの代替需要も発生しています。
その受け皿としてクロスカブ110やスーパーカブ110など、排気量アップ版が注目される流れになっています。

4. まとめ|“カブだけ高い理由”はどこにある?

ここまで見てきたように、カブ系の高騰には複数の要素が絡んでいます。
単に「相場が上がった」ではなく、そこには文化・信頼・希少性というブランド価値がしっかり根づいているのです。

  • スクーター=通勤需要、カブ=文化と信頼の象徴。
    毎日の足としての実用性に加え、「長く乗り続けられる道具」としての魅力が支持されています。
  • 旧仕様・限定カラー・低走行車はプレミア化。
    20万円台後半〜30万円超の個体も増え、「良い状態のカブ」はもはや“資産”的な存在。
  • 「最後の50cc」+「海外人気」がダブルで追い風。
    国内だけでなく東南アジア・欧州などでも中古需要が高まり、国内在庫が減少傾向。

今後もしばらくは“カブ=値崩れしにくいバイク”という状況が続くでしょう。
つまり、買うなら早め・売るなら相場が高いうちがセオリー。
通勤・街乗り・レジャーすべてに応えてくれる万能さに加え、今や「乗れる投資対象」とも言える存在です。

結局のところ、スクーターが「便利だから売れる」とすれば、
カブは「愛されているから高い」。――そんな違いが、今の中古市場にくっきりと現れています。